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「第111回CEOフォーラム」では、約9か月ぶりに財務大臣・片山さつき様をお迎えし、新内閣の方針と経済政策について講演をいただきました。片山様は10月21日に発足した高市内閣で財務大臣に就任し、今回のフォーラムでは約1時間の講演と20分間の質疑応答に応じられました。



講演では、積極的な資金運用の重要性を強調し、単年度の支出にとらわれず、投資収益や将来性を踏まえた長期的な視点が不可欠であると述べました。また、日米関係については、トランプ大統領との良好な関係が石破政権期の会談で築かれたことを紹介し、この良好な関係が中国との外交にも好影響を与えたと説明しました。


財政面では、GPIFの好調な運用実績や日米間の80兆円規模の合意に触れるとともに、外為特会の運用先が米国債に偏っている現状を指摘し、ソブリン・ウェルス・ファンド創設の可能性にも言及しました。


農業分野では、人手不足が経済全体に及ぼす影響に触れ、AIやロボットなどの技術を活用した生産効率化の必要性を強調。植物工場でのいちご栽培成功例を挙げ、日本の製造技術と農業の融合による新たな競争力についても示しました。


アフリカ開発ではODAの重要性を指摘され、中国の影響拡大に対応する形で、日本がアフリカでの経済的プレゼンスとビジネス機会を拡大すべきとの考えを示しました。

最後に、高市政権については、女性初の総理大臣としての「ガラスの天井」を打破する象徴的意義と、新鮮さを生かした政治戦略の必要性が議論されました。




「第110回CEOフォーラム」では、講談社『現代ビジネス』編集次長の近藤大介様に、

「新首相下での日中関係」というテーマでご講演いただきました。


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近藤氏の現場感覚と冷静な分析を通じ、日中関係の本質や、単なるイデオロギー論争では語れない経済・社会のダイナミズムを知ることができ、今後の日本経済や外交の選択肢に対する考えが深まりました。


石破政権時代の「現実主義外交」は、中国側の評価や経済面での協調への基盤を築いたという点で、従来のイメージとは異なる側面や、継続的な交流の意義を再認識させられました。​

この講演会は、“怖い中国”ではなく“使いこなす中国”へという視座のシフトを促す示唆に富んだ内容唆に富んだ内容となっており、新しい視点から外交を見ることが出来ました。


著書『ほんとうの中国 日本人が知らない思考と行動原理』において、中国人の思考と大陸的世界観、日本人との価値観の違い、経済や外交における中国の原理などについて独自の視点で解説しておりますので、ぜひお読みください。



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「第109回CEOフォーラム」では、一般社団法人縄文道研究所 代表理事 加藤 春一 様、株式会社Welfare JP 代表取締役 大山 雅彰様にご講演いただきました。




印象的だったのは、大山雅彰さんが「麻」という言葉に本当にこだわりと誇りを持って語っていたことです。会場の雰囲気もどこか和やかで、麻という素材が持っている歴史や、日本人の生活、文化との深い結びつきについて語るときは、ご本人の表情も自然と柔らかくなっていたような気がしました。


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講演の中で「日本の伝統には必ず麻がある。和紙や衣服、神社のしめ縄も麻から生まれている」といった話をたくさんされていて、こちらも改めて麻の存在感の大きさに気づかされました。しかもその麻が、最近は環境問題や食糧、医療の分野でも注目されている、まさに“新しい可能性”を秘めていると熱く話されていた姿が忘れられません。

農業の担い手育成について、構造改革5ヶ年計画で2.5兆円の予算が確保されていることを説明しました。機械化が進んでも経営者は必要であり、若者の農業参入を支援する重要性を強調しました。また、産業用大麻(ヘンプ)の可能性についても議論され、海外では大麻関連産業が税収増に貢献している事例が紹介されました。

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一番心に残ったのは、「まだまだイメージの誤解が根強いけれど、きっと麻はこれからの時代になくてはならない存在になる」という言葉。穏やかな語り口だけど、そこに確かな信念と未来への希望が詰まっていました。“ビジネス”というより、“文化を未来に繋ぐ挑戦”の場として麻の事業を考えている、そんな印象を強く受けた講演でした。





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